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◇自然の宝庫
□然別湖
大雪山国立公園の南に位置し、湖面が標高807m、周囲16km,最大深度108mと天然の湖では北海道内では一番
高い所にある。
正面に見える山は高さ1173mの天望山で、上唇の形が見えるが、湖面に山の影が映れば丁度唇のような形になる。
ホテルの真下が遊覧船の発着場である。早朝の7時に出発、舟はほぼ満席の状態で静かに出航した。
海抜が高い事も在って、9月半ばの時期ではあるが、体をよぎる風は既に冷たく、真冬は結氷するようである。
静かに遊覧船の寄留地へ戻ってきた。向かい側の高層建物が昨夜泊まったホテル風水である。
背後の山と湖を前に天然の立地に包まれた環境のホテル,元より冷房装置などなく、窓を思い切り開け
湖面から吹き抜ける風はさわやかであった。
周遊コースも半分以上は廻ったのであろうか、然別湖の唯一の島である「弁天島」がぽっかり浮かんでいる。
狭い島にの周囲は大小の岩と陸の部分には樹木が所狭しと生い茂っていた。
然別湖はすべての水棲生物の採捕が禁止。然別湖に流れ込んでいるヤンベツ川も禁魚である。
その姿は見えないが然別湖とヤンベツ川しか生息しない「ミヤベイワナ」が.大事に過護されている。
向かい側の深い緑の湖岸も恐らく、人をも寄せつけない立地から人跡もなく、自然が守られ、キタキツネや
エゾシカなど動物たちのオアシスであろう。
透き通った水面を腹部が黄色のセキレイがジャンプを繰り返しながら湖岸を我が物顔に飛び跳ねていた。
自然に溢れ、静かな空気が湖全体を覆っていた。