内壁の一部が染みだし、雑巾で拭いても、その時は納まっても、数時間後滲み出ていることが判り、漏水している
ことが判る。
早速、市内の水道業者A社に相談したが、明らかに漏水している。配管の敷設時期から、かなりの老朽化しており、
部分的な補修をしても、再発する。恒久的に全面的な配管敷設を提案されたが、三桁の万に及ぶ高額な工事に驚
愕し、暫く考えさせてくれと、契約は保留にした。
その間、降って湧いたおいしい話に、調査を兼ねてA社幹部が来宅、地元では市認定の水道業者で、実績も多数
を持ち、これをご縁にと、契約のアプローチを何度も仕掛けてきた。
垂れ流しの漏水に、余りのんびり出来ないが、多少の気まずい思いもするが、此処は鬼になって複数の業者から
見積もりをとり、業者選定に客観的な評価を行った。
競争原理は生まれ、危急の出費を抑えるため、せめて出来るのはこんなところである。
早速、ネットで調べて、渦巻く業者の中から、B社を選び、調査をお願いし、見積もり書を取る。水道管の専門的な
話は判らないが、2種の見積もりに、不透明な部分で明らかに膨らましていることが判る。
結局、最後は値引きに応じてくれたA社に決めた。

開口部から体をねじ曲げて、暗部をカメラで捉えてみた。閉鎖世界に空気の流れもなく、黴臭く、むき出しの地面は
ン十年、誰も踏み入れない異境の世界である。基礎のコンクリートが据えられきちんと柱が載っており、太い梁が
横に走り、木部は見た目綺麗で、年の歳月を感じさせない位に綺麗であった。、照明機具が据えられ、洗面台と
外壁の間に、旧配管に変わって新しい配管が敷設される。
狭い床下の空間で、思うように姿勢を取れず、厳しい環境での作業である。

洗面台の配管の取りまわしに床下、潜入作戦が開始される。
普段、殆ど閉めっぱなしのフローリングの開口部が唯一の潜入口となる。炭鉱夫のようなヘッドランプを付けて
、体を折り曲げ床下にもぐり込み、ほふく前進で、配管要部にたどり着く。狭い開口部に肥満体では入れず、仮
に無理きり入っても、出られない空間に、やや、やせ気味の職人さんが、潜っていく。

家庭用配水は水道メータを挟んで下流側がら分期され、水仙トイレ、台所、風呂に供給される。その管財を更新
するために、コンクリート床をダイナミックに堀り起こされる。地中配管の更新は此処だけで、他は埋設され、地表
の新設配管に切り換えられた。

朝早くから、4～5人の職人さん、それぞれ軽トラで集合し、周辺の路地が工事車両で埋まり、静かな住宅地も工
事現場に様変わりする。
事前に担当を決めているのか、一斉に持ち場に散開し、それぞれ段取りどおり、担当持ち場に取りかかる。