TVはデジタル化されたが、既存のDVDはアナログチューナーを備えたもので、色々不具合が判ってきた。
アナログ放送は従来のまま録画は出来たが、デジタル放送はTV側で映したものをそのまま録画するので、
録画中はチャンネルを変えられないなど不都合が生じた。
操作も大変煩雑で、TV側の録画機能はインテリジエンス化され、メニュウ化されたTV番組を1クリックで選択
すれば録画が開始されるが、それを受けるDVD側が連動していない。このため、個別に「録画開始」と「終了
時間」を設定するなど、2個のリモコンをそれぞれ使い分け、煩雑な操作が必要になってくる。
機械マニュアのオタク族なら、未だしも、ヘビーユーザたる機械音痴のオバサンには慣れたアナログから、と
ても難しい操作であると、既に限界を越えてしまった。
確かにメーカーの指向としたデジタル化は細かい判断機能は機械で任せ、録画操作は簡単に出来ること
を狙ってはいるが、TVもDVDも同一メーカのコンポーネントで構成し、初めて実現していることが判った。
新型TV買ってしまい此処まで来ると、美しい繊細な画面を前に、折角のデジタル化の夢を摘む訳にも行かず、
断腸の思いで乏しい資金繰りから、DVDを購入した。
DVDプレイヤーは前述のインターフェイス上の理由からデジタルTVと同じメーカのもので、デジタルチューナは
元より、ハードデスクなどPC並のインテリジェンスを備えている。
一方では捨てきれずに保管する大量のVTRのため、従来のDVDはVTRアクセス用として残しおき、下図の構成
に落ち着いた。

現役のTVで充分、デジタルチューナさえあれば充分と腹積もりして、いざ電気屋に望んだ。
デジタルチューナは3、4万円で確かにあった、しかし店子もさるもの、「お客さん、アナログは後3年の命。
何時までもアナログに拘り、中途半端なデジタルチューナを買ってもアナログTVは何時壊れるかも判らない。
この再、デジタル化してしまった方がお買い得だよ～」
なんて言われ、山の女将もすっかり店子の話に乗り単純に、洗脳され、もう既に前のめりなっている。
余り良い例ではないが、俺々詐欺にかかり易いのも、財布の鍵を握るこうしたオバサン族にターゲットを向
け、彼等の格好の獲物として簡単に落ちてしまうことが改めて思い知らされる。
そんな積もりもなかったのに、店子とオバサンが今度はこちらに矛先を向けられ、最後の決断はお前さん
だと、敵の塾中にはまり、身分不相応な液晶大型TVを買うはめになってしまった。
決断したら早い。約45、6㎏以上の重量の糞重い、先代のアナログを、二人でようやく、車に運び込み、処理
費用を支払い、引き取って貰う。
運び出す前日まで拙宅の情報源として、第一線で活躍した先代に供養する間もなく、送り出してしまった。
一方、バトンタッチしたテカテカの大型スクリーンのTVは狭い拙宅の床の間にぎりぎりに収まり、たちまちシ
アター化してしまった。
先代のブラウン管構造のTVに対して1/4の重量に軽くて大きい姿に、電子デバイスのめざましい進歩を見る
ようであった。