敵機の襲来に備え、防禦陣地の構築は一応完了する。上空からの敵機襲来には一見して、侵入を防止している。
但し、天井部と側面は完璧であるが、ネットの下部と地表面はネットが届かずスカスカの状態である。
市販のネットを拡げて見たが寸法足らずで、地表面を含め、すっぽり包むことが出来なかった。
これは、僅かな庭先に色々植木があり、完璧に遮断することは小屋内での手入れが出来なくなってしまう。
そんな背景から、小屋内の出入りのために、潜り抜ける位の余地が必要となり敢えて開けてある。

ブドウの成熟に合わせ、ブドウの粒が青色から赤色に変わって行くが、この時に甘い匂いが、一面に漂う。
この匂いが敵機襲来の格好の目標になってしまう。学習能力から、一端味を覚えると、これが確かな呼び水になり
此処に獲物在りきの、味覚信号が彼らを遊来させる一因にもなっているようである。

防鳥ネットを貼っても、僅かな隙間があると、其処から侵入してくる。
襲撃された昨年の苦い経験から浸透能力の高さを、改めて思い知ら
された。