地表の厳重警戒をよそに、敵陣進出に場所を選ばず、地表ではだめ、ならばと地表を潜り、潜伏し、敵陣深く浸透する。
こうした背景から非武装地帯の一帯には北朝鮮軍が堀さくした地下トンネルが無数にある。

何処からやって来て、何処へ目指すのか良く判らないが
群れなす鳥の大編隊が、大きな羽を羽ばたき、天空高く飛びかい、ある方向に向かってゆく。
隊列を組み天空、高くある方向に向かって飛躍する編隊飛行は追えたのか、隊列を解き、夫々の意志で飛んでいる
ように見えるが、頭から尾っぽへ、揃って同じ方向に向かっている。
天空高く、360度開けた視界から　集団が休める営巣地を探索する。視力と判断能力を備えた『オスプレイ』の様なもの
目の前の黒い飛行部隊に不気味な感じもする。
我が家のブドウ棚も『オスプレイ』の格好の標的になっているのではなかろうか？

板門店付近の第３トンネルは北朝鮮軍の韓国に対する奇襲攻撃用として堀削したと言われている。
険しい洞内に漏水に膝を没しながら、手探りに移動している。写真は.UN将校の探索活動に緊張した様子
が報じられていた。

有刺鉄線が張り巡らされ、櫓に組まれた監視所が目を光らせる。かっては南北を結ぶ、橋梁を支えた大きな
橋桁が残される。その先が大きな川が流れ、その先が北朝鮮側である。
緊張した場所を見学後、我々を乗せたバスがＤＭＺを走り抜け、１．５時間の道のり、ソウルに辿り着く。

道中緊張感の中のゾーンであった。
但し、ここでも于空に旋回する鳥には垣根もなく、東西南北、思うがまま、越境が出来る。
敵（鳥）は一端味しめた餌に手段を選ばず徹底的な浸透を繰り返す。
その対策に防鳥網設置にそんな事実が何となく、蘇る。

要所要所には戦闘態勢に身を包み、選りすぐれた監視兵が直立不動で身構え、緊張感が漂う。停戦ラインの真っ只中
正に最前線を肌に感じながら、廻ってくる。
南北の墳丘地点、観光とはいえ、不測の事態の発生に備え「覚悟は良いかと」先刻誓約書の合意のサインを取らされ、
異常な警戒感の中、施設と周辺を廻って来る

国境線を巡る争いは世界中何処も起きている。
身近な朝鮮半島で、かっては半島を巡り激しい戦いがあったが、国連軍と朝鮮人民軍及び中国人民志願軍の
間で休戦協定が結ばれた。
休戦協定直前の最前線が停戦ラインとされ、停戦ラインから南北2キロメートルずつを非武装地帯として設置し、
朝鮮半島を横切る無人の地域となっている。
南北双方は侵入を防ぐ目的で、非武装地帯を何重にも鉄条網や高圧電線で囲い、幅4キロメートルの帯状の地帯
になっている。この地域に多くの地雷を敷設している。
フエンス際では銃で装備した警備兵が監視し、敵の侵入を防ぐべく、日夜、目を光らせている。

鳥侵入対策として、色々策をこらしたが、特に決め手を欠き、手探りで陣地構築をはかる。
この飽くなき陣地構築努力が、何となく隣国である韓国の板門店の｢DMZ｣ゾーンに似てくるのである｡
強固なゾーンの様子と厳しい監視体制にちょっと触れてみる｡

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トンネル堀削は浸透に手段を選ばず、やってしまう凄さが頭を過る。
韓国の板門店はこうした傷跡が未だに残され、次々と発見されそのままなりを潜めていることを伝えて居る。

第2トンネルは休戦ラインから１０００ｍにあり、地表から３０～１００ｍの世界。堅固な花崗岩をくり貫いた
壁面が見える、壁面、天井は荒々しい岩盤層の自然のまま、人・物資の輸送ルートが地殻に用意された。

数年前行った国際観光ツアーで板門店に行ってみた。途中、撮影禁止など、厳重な警戒の中、観光バスから、
乗り継ぎ最後は国連軍専用バスでキャンプ地に辿り着く。