「船が出るぞ～」
稚内のホテルで6時朝食。6時半にホテル出発で慌ただしく、身支度を整え、7時半の稚内港発
礼文島行き船に乗り込む。
礼文、利尻を一日で一気に廻る為には早朝出発で追われるようであった。
白い船体に橙色の帯び東日本フェリーに乗り、船の人になった。

「ようこそ礼文島へ」山の中腹の看板に迎えられ、9時20分礼文島に到着する。
なだらかな山が港までせりだす、山岳島の姿を身ながら礼文の記念すべき一歩を
踏み出す。
高い樹木が全然無く、一気に海抜数千メートルの高原に不時着したようだ。

稚内港から宗谷湾に出て、ノシャップ岬を越えると、静かな海がたちまち荒れだし、波に揺られ
大きな船体もゆったりとした動きで左右に揺れ出す。
北海道の本土から離れ日本海へ出て行く始めのコースに興奮しながら、最上階のデッキに上がり
次々に目に映る炯眼を楽しんだ。
しかし、外海に出た途端に激しい風の洗礼に会い、出発時に多数居た船客も下に降りてしまった。