数日後、修理品を受け取り、機能している事を確認し、障害の顛末は決着した。修理品を受け取った時に、
交換したメイン基盤が送られてきた。基盤の一部が故障しているようであるが、そっくり変えている。
基盤の上に微細化された部品が、ぎっしりと実装されている。ハンダ付けを含め、微細な領域にあり、既に
人間の手に及ばぬ所に仕上げられている。
元より、個々の部品の良否は判らない。基盤の部品集積は恐らく、専用機械で、組み上げ、半田付けされ
ている。プリント基盤上の個別部品は恐らく交換が難しく、悪ければ、基盤ごと、そっくり交換してしまう時代
なのであろう。
量産化による、コスト削減はこうした集積から生れているのであろう。
集積されたプリント板と技術料を考えると、請求金額が法外でないことも、理解できるが、丸々、利用者に負
担するのも中々割り切れない。

我々取り巻く生活の中に、こうした集積回路を使った電子製品が多量に出回っている。
壊れたら直すより、さっさと廃棄物処理し、新しいものを買い換える大量消費を促しているのであろうか・・・。
電子部品の微細化、高密度集積結果から工具箱に常備している、半田ごての活躍する機会が、めっきり無く
なっている。

基盤上のICを拡大してみた。多数の端子がプリント基盤の回路に繋がっている。周辺の部品と接続部分は
肉眼では確認し難い、微細化が進んでいる。
最先端技術は此処まで進んでいる。基盤上をフォーカスし、改めて別世界を見る様であった。電子部品の微
細化、高密度集積結果が手のひらサイズの小型で高機能な電子製品が誕生するのである。