網走湖に近い、女満別空港に降り立ち、能取湖からオホーツク海沿岸に走り、国道244を知床側に向かう。
既に廃線となってしまい専用軌道も無くなり、地上から幻のように消え去った湧網線に取り残されたように卯原内駅
と、蒸気機関車に僅かにその存在を確かめる事が出来る。
その湧網線にかっては繋がり、北海道の東部のオホーツクの豊かな風景を育む、路線も細々と釧網本線として
生き残っている。
そのオホーツク海沿岸部分を走る湧網線の鉄路跡を追ってみた。

湧網線（ゆうもうせん）は、日本国有鉄道が運営していた鉄道路線（地方交通線）。
北海道紋別郡上湧別町（網走支庁管内）の中湧別駅で名寄本線から分岐し、サロマ湖、オホーツク海、能取湖等
の沿岸を巡って網走市の網走駅に至る。
1960年代より沿線の過疎化やモータリゼーションの進行で利用者が減り、国鉄再建法の制定にともない第2次特定
地方交通線に指定され、国鉄民営化直前の1987年に廃止された。
末期の列車本数は1日5往復まで減らされていた。
地図上の網走、中湧別間をペイント処理で一筆なぞる程度の距離であるが、全線89.8kmもあり、ローカル鉄道と言い
ながら改めて北海道の広さを思い知らされる。

□湧網線（ゆうもうせん）跡