中央本線の塩山駅で停車中の蒸気機関車。GWウイークであったか、車内は登山客の荷物と乗客で溢れ、車内の
移動もまま成らず、窓から飛び乗り押し込まれることも、当たり前のように行われていた。

フイルムケースは古色のイラストを使用している時代物である。進化の激しい代表選手は乗物であろうか、その姿・形から30～
40年前のものである。それぞれ時代を代表する産業遺産であるが、それを捉えた当人も油切れしてカスカスと未だ生息している
遺産にはほど遠い異物である。エネルギッシュで逞しく、牽引していた世界をタイムスリップして見る。

関西の方に行った駅前のロータリの写真である。車の姿は時代を表し、専門の方であれば、その車種は直ぐ判るであろうが、
素人でも判るのが、皆フエンダーミラーであること、中にはフロントボデイにアンテナが立っている。

丸でオモチャ箱のような「井笠鉄道」の客車車両。たまたま乗り合わせた山陽本線の「かさおか」駅での待合時間に出会えたのが
この車両姿であった。既に廃線された後で、この車両も解体の運命であろうか・・・。

山陽線の駅構内でもうもうと真っ黒い煙をはき出す逞しい蒸気機関車がエネルギーを蓄えている。半袖姿の高校生のテッチャンが
構内に降りている。
広島から呉へ分岐する呉線も何度か利用した。暑い車内に窓を思い切り開け、瀬戸内の空気を吸い込みながら車窓から走馬灯の
ように移り変わる姿をボンヤリ見ていると、突然のトンネルに突っ込み、慌てて窓を閉めても客車内は煤に噴煙の洗礼を思い切り浴
びる。真っ白いワイシャツが煤で真っ黒に、車内に充満したあの独特の匂いと共に忘れられない。立ち込める猛烈な黒煙に周辺も
煙害にさらされたのであろう。